①地球の自然環境を守り改善する、②世界や日本の経済を改善し、貧困問題を解決することの大切さについて、新春随想という場を借りて書いてきた。
本日は日本の社会保障や医療を良くする問題について、書いてみたい。私も65歳以上となり、2年前に前期高齢者の仲間に入った。今年の誕生日がくれば、皆さんと同じように、また1歳年が増加する。高齢者は年々増加しているのである。
ここで一つだけ問題としたい。毎年社会保障費の「自然増」分を圧縮しつづけてきた小泉内閣以来の概算要求基準である。各年度ごとの自然増加分の予算が左、真ん中が削減額、結果としての予算が1番右。
2002年 1兆円の予算が組まれたが、3000億円を削減して、7000億円の予算
2003年 9100億円の予算が組まれたが、2200億円を削減して、6900億円の予算
2004年 9100億円の予算が組まれたが、2200億円を削減して、6900億円の予算
2005年 1兆800億円の予算が組まれたが、2200億円を削減して、8600億円の予算
2006年 8000億円の予算が組まれたが、2200億円を削減して、5800億円の予算
2007年 7700億円の予算が組まれたが、2200億円を削減して、5500億円の予算
2008年 7500億円の予算が組まれたが、2200億円を削減して、5300億円の予算
でやってきているのである(全国保険医新聞2007年8月25日号より引用)。自然増の2200億円削減というけれども、それは増加予測予算全体の20%以上も占めている。2002年から2008年にかけて、高齢者が増加しているにもかかわらず、社会保障費の自然増予算は7000億円から5300億円まで減ってしまった。これでは窮屈になり、大変なことは明らかである。
2002年から2008年まで毎年自然増が必要とされているのに、毎年削られて合計1兆6200億円も削られてしまった。それで社会保障や医療がまかなわれているのだから、恐ろしいとしか言いようがない。
1年に一人ずつ子どもが生まれる家庭があるとして、自然増分の予算が毎年20%ずつも削減を強行されれば、その家族は大変なことになる。その家族の姿が今の日本の社会保障であり、医療である。
さすがに今年度は230億円の削減になったそうだ。削減路線には変化はない。石川県社会保障推進協議会としても、全日本民主医療機関連合会としても、少なくともこの路線の変更のために奮闘する必要があると思う。皆さんのお考えは、いかがだろうか。
そんな中での男性介護労働者の体験記募集である。手記、短歌、俳句などが募集されている。
新春随想(4) と 男性介護者・介護体験記募集3
- 新春随想(3) と 男性介護者・介護体験記募集2
- 新春随想(5) と 男性介護者・介護体験記募集4